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飲み水が危ない時代 1
飲み水が危ない時代







岩の間からわき出る清水を「岩清水」という。『古今和歌集』には、「逢坂の関に流るる岩清水 言はで心に思ひこそすれ」とある。水の清らかさを純愛に喩えている。


●躰を維持する水を弱アルカリ性に保つ

 健康の基本は、血液と体液を「弱アルカリ性に保つ」ことである。人体を構成する成分は、原則的に次ぎのような比率になる。

タンパク質
17%(生物体の構成成分の一をなす複雑な構造の含窒素有機化合物)
脂  肪
13.8%(生物体の貯蔵物質で、重要なエネルギー給源)
炭水化物(糖質)
1.5%(糖類や澱粉など、生物体の構成物質・エネルギー源として物質)
カルシウム
6.1%(生体成分としても重要)
ミネラル
6.1%(栄養素として生理作用に必要な無機物)
16.6%(生物体の70〜90%を占め、生存上欠くことができない物質)

 人間が生きていく上で、最も大切なものは「水」である。分かり切っているようで、また、よく理解できないのが水である。人体の生存は水によって支えられている。体質がよく、耐久力に優れている人であれば、水だけで一ヵ月以上も生きられる。水とは、食べ物がなくても、一ヵ月以上は生命の維持が出来るのである。

 ところが、水がなければ、3〜4日で人は死んでしまうのである。
 人体の構造は、躰から2%の水分が失われると、酷く喉が渇く状態になる。この状態を半日以上我慢すると、脱水症状が始まる。更にこの状態から数時間経つと、高熱を発したり、蹴りや嘔吐が始まる。そしてこうした状態が一日以上続くと、個人差もあるであろうが、だいたい幻覚などを見始め、あるいは幻聴を聴き、ついには神経症状を引き起こしてしまうのである。その上で、躰から、12%の水分が失われると、死に至ると云われている。

 人体の生存は、水の出入りによって新陳代謝を促しているのである。
 一日の躰に必要な水分量としては、1から1.2リットルとされている。またその他にも、食べ物に含まれる水分も予想以上に多く、それらを合わせると、1リットル前後を摂っていることになり、合計は約2.2リットルであると云われている。そして摂取している水分量が約2.2リットルであり、一方、出て行く量は約2.5リットルといわれている。これから差引すると、つまり300ccほどが不足することになるが、この不足分は何処から体内に入ってくるかと云うことになる。

 摂取する量が2.2リットル。出て行く分が2.5リットル。この結果から300ccが不足するわけであるが、この不足分は実は体内で作られているのである。

 水は大気圏をも含めて、地球全体を大きく循環することによって地球環境を一定に保っている。人間の人体も、一つの世界として看做すと、躰を出入りしている水により、生命の循環を一定に保っているわけである。そして、この水の出入りこそ、人体の新陳代謝の基本となっているのである。



●憑衣されない体質造り

 現代病の多くは、「憑衣」から起こる現象である。また、現代病と深い関連性を持たせているのは「活性酸素」である。
 そかし、活性酸素を退治するか否かは、水の善し悪しにより決まることになる。

 水分子は、二つの水素と一つの酸素なら成る。極めて単純で、しかしその安定性は抜群である。それが集まって液体になると、複雑な構造と不思議な特長を持つようになるのである。それにより変化が多彩で、不安定な物質にか悪でのある。
 健康状態を正常に保つか否かは、水の善し悪しに懸かり、良い水か、おいしい水かの違いは、水の組成構造の違いによるものである。

 水が良いか悪いかを考える場合、その水に含まれる健康に良いミネラル成分の量で決まる。健康に良いミネラル成分が豊富な場合は、その水は美味しく感じるし、躰に悪い物質や変な匂いのする水は異常な物質が溶け込んでいるからである。つまり、良い水か悪い水かを決定しているのは、その中に溶け込んでいる物質の質と量なのである。

 しかし、中に何が入っているかだけでは、水の機能の総
(すべ)てを論ずる事は出来ない。クラスター化合物(cluster compound)のように、水自体の構造が違う場合は特にそうである。クラスター化合物は、複数個の原子または分子が集まってできる構造単位(クラスター)を分子内に持つ化合物で、反応の特性なども大きく変化するものである。

 その為、水は構造が変るだけで、美味しくなったり、健康的になったりするのである。このように水の善し悪しで変化が生じ、酸化還元電位ということから考えれば、最近の健康上法では既にお馴染みになっている活性酸素と深く結びついているのである。

 酸素そのものを見た場合、それは非常に活性的な物質である。他の物質と反応して、変化させる力も強いものである。その為、人間の躰は酸素を利用してエネルギーを発生させるようになっている。もともと酸素とはそうした基本的なものなのである。また、免疫システムに異変が生じ、外敵を退治する場合も、体内の活性化した炭素が大きな役割を果たすのである。

 活性酸素は躰には欠かせない役割を果たすのであるが、一方で、臟噐や血管などに取り憑いて老化させると言う悪事も働くのである。活性酸素はガン、糖尿病の合併症、心臓病、アレルギー疾患、動脈硬化などの現代病の温床になっているのである。

 現代人が煩う現代病の多くは生活習慣に起因を持つものが多く、完治が非常に難しい病気である。そして一旦現代病に罹
(かか)れば、その後の余生を左右する大きな病気となるものである。生活習慣に関連する病気の予防は、日頃から出来るだけ活性酸素の害から、身を守る必要があるのである。つまり、ストレス、排気ガス、水道水の塩素、酸化し易い食品、動蛋白の摂取などから、身を遠ざける必要があるのである。何故ならば、現代人は現代社会と云う活性酸素と同居する環境に置かれているからである。
 その意味で、塩素量の多い水道水や、一般のプールの水には注意した方がいいわけである。

 酸化と云う現象は、活性酸素だけで行うわけではない。フリー・ラジカル
(free radical)と呼ばれる活性の高い不安定性は、その物質の持つ、相手から電子を奪って酸化させる構造を持っている。この酸化によって、自らを還元させるのである。フリー・ラジカルという遊離基(ゆうり‐き)は、遊離して存在する基であり、不対電子を持ち、不安定で反応性に富み、急進的である為に寿命の短いものが多いのである。

 酸化と還元は表裏一体の関係にあり、酸化された時は必ず何処か還元された物質があることになる。端的に云えば、酸化還元反応とは、物質の間で電子が受け渡される反応現象のことで、酸化したということは、それだけ電子が奪われたと云うことになる。この現象が、肉眼では錆びたと確認でき、自覚としては老化したと確認できるわけである。

 人間の生活条件下には、様々な物質を体内に取り入れる作業が行われているが、酸化力の強いものや、還元力の強いものがある。
 例えば、野菜などでは、取り立ての胡瓜
(きゅうり)や薩摩藷、トウモロコシ、かいわれ、レタス、白菜、大根、緑茶、納豆、醤油、野菜ジュース、新鮮な魚の刺身、牛・豚・鶏のレバーなどは還元力が強いと云われている。

 こうした食品は体内の活性酸素に電子を与えて消滅する働きがある。これに対して、酸化の強い食品としては、林檎
(りんご)、桃、梨、イチゴ、バナナ、葡萄(ぶどう)、夏蜜柑、レモンなどの果物や、清酒・ビール・ウィスキー、コーラや紅茶、ウーロン茶、コーヒー、スポーツドリンク、清涼飲料水、精白砂糖、牛肉・豚肉・鶏肉、生卵、牛乳などが挙げられる。更に薬品としては、血圧降下剤、頭痛薬、心臓薬、風邪薬、下痢薬などがある。
 これらは空気中でも変質し易いので古くなったものは、食べない方がよいのである。食べれば、憑衣
(ひょうい)され易い体質になってしまうからである。



●酸化還元電位

 物質は酸化力が強いか、還元力が強いか、これらの酸化還元力は、その分子が持っている電子のエネルギー量によって、レベルを測ることができる。これが酸化還元電位
(ORP)である。これはミリボルト(mV)の単位で顕わされる。

 酸化還元反応は、酸化と還元は相伴って起るので、全体の化学反応を酸化還元反応という。このとき反応物質の間で、電子の授受があるので、電子移動反応ともいう。また、電位を考えた場合、電場内の一点に、ある基準の点から単位正電気量を運ぶのに必要な仕事をいい、水が水位の差に従って流れるように、電流も電位の高い所から低い所へ流れるのである。
 つまり、酸化還元電位が高いほど、酸化力が強い物質で、低いほど還元力が強い物質となる。

 殆どの物質の場合、酸化還元電位は一定であるが、水の場合はそれぞれで異なっている。例えば、東京都の水の平均巾は500〜800ミリボルトで、市販のミネラルウォーターでは200ミリボルト前後である。
 ちなみに酸素の酸化還元電位は815ミリボルトであるから、東京都の水の場所によっては、活性酸素なみの酸化力を持っている場所があることになる。また、こうした水は電気分解などをして、還元力の強い水に変える必要があろう。

酸化還元電位差の低い特長を持つ湧き水。

 そして、酸化還元電位の低い水として、酸素不足の地中や鉱物から電気的な刺戟を受けることにより、還元力の強まった湧き水が挙げられる。
 しかし、水の酸化還元力の違いは見た目には分からない。これが体内に入って、大きな違いが顕われる。慢性病などの発症率も、水の酸化還元力で決まる。

 現代人は、活性酸素から身を守る為に、ビタミンC、ビタミンE、βカロチン、あるいは赤ワインで有名になったポリフェノールと云った抗酸化物質を沢山摂るようにいわれ始めた。また、ガン予防については、緑黄色野菜や、動脈硬化の予防には赤ワインがよいなどといわれ出した。お茶所の静岡では、ガン発症が少ないといわれているが、これは日本茶に含まれるカテキンなどのポリフェノール物質が体内の活性酸素を分解するのではないかと考えられている。

 ところが、幾ら抗酸化物質ばかりを食したところで、肝心な人体の基礎を為す、水が酸化力の高いものであれば、その水が邪魔して活性酸素を放任する病巣になってしまうのである。更に、健康食などを食して、健康に注意を払い、食生活に注意をして、正食をしていても、肝心の水が酸化していれば、健康には殆ど役に立たず、また、調理段階で、酸化した油などを日常的に使用している場合では、体内の酸化は即、老化に直結されるものになってしまう。

 この老化に直結された状態が、近年問題視され始めたアレルギー性疾患である。これは水の悪さから来る、酸化力と結びついている。酸化還元電位の低い還元力の強い水を日頃から飲んでいる人はアトピー性皮膚炎などに罹る確率がグンと低い。一方、酸化力の高い水を飲んでいる家庭では、必ず家族の中にアトピー性皮膚炎の患者がいるのである。

 還元すれば、塩素が多く含まれた水道水などは、酸化力が高く、こうした水を飲んでいる人は、いつも酸化還元電位の高い水を飲んでいるので、皮膚炎や喘息
(ぜんそく)と云った疾患が絶えない。水が悪い為である。水の悪さがこうした疾患に繋(つな)がっているのである。

 水は生き物にとって当たり前のような存在であるが、肉の眼に見えない水は、分子レベルになると複雑な構造をしており、電位が常に変化し、その変化が生命にとっての活性を高めたり低めたりしているのである。

 また、同じ水でありながら、美味しかったり不味かったりする。
 例えば、塩素の多い水道水などはコップ半分ほどを飲んだだけで、胃に溜まってしまい、それ以上飲めなくなる。一方、美味しい水だと幾ら飲んでも飽き足らない。特に山から岩清水などとして湧き出ている水は、何杯でも飲めるようだ。

 では、この違いは一体何処から起こるのだろうか。
 これは一つには、水の分子状態が違うからである。水の最小の状態は、水素二つに酸素一つが結合したものである。空気中には、この分子が浮遊している。このH
2O分子が多く集合したのが水であり、空気中ではこれが雨となって降り注がれるわけである。但し、H2O分子が集まる時、此処の分子は幾つかのグループになって固まり、これは水を形成しているのである。この水の分子のグループを「クラスター」というのである。

 水は、見た目が同じでも、分子レベルのスケールで検
(み)ると、クラスターの大きさが各々に異なっているわけである。塩素処理された水道水のクラスターは、一般にクラスターの大きな水であり、岩清水や湧き水のような水は、クラスターが小さいと言う特長を持っている。つまり、美味しい水はクラスターが小さくて、不味い水はクラスターが大きいと云うことである。その為に、少しでも飲むと、胃に溜まって凭(もた)れると言う現象を起こすのである。



●活性能力の高い水

 クラスターの小さな水は活性の能力が高いことを顕わしている。つまり、クラスターの小さな水は、胃や腸の粘膜から直ぐに吸収され、また細胞への浸透も速やかである。

 一方、塩素入りの水道水はクラスターが大きい為、生体への違和感が大きく、消化器官内では粘膜とは無関係となる。その為に胃に入ると、生体に違和感を感じる感覚が起こるのである。これが不味い水の正体である。
 不味い水は、腸の方へスムーズに流れていかないので、水を停滞させてしまうわけである。

 真夏などに水分を多く摂り過ぎると、「夏バテ」になると云われているが、それはクラスターの大きな水を飲んで、胃腸の調子を崩してしまうからである。クラスターの大きな水は、それほど消化に悪いわけである。一方、クラスターの小さな活性能力のある水は、幾ら飲んでも食欲不振になったりすることはない。食欲不振は違和感から起こるもので、水自体が悪いからである。

 水は様々な栄養分やビタミンならびにミネラルなどが溶け込んでいて、これが生体の内部に入ることにより、生命のシステムを流通わせるわけである。
 人間の腸は、よく植物の根に例えられるが、根から光合成の原料である水を取り込んでいる植物にとっては、その水分が吸収し易いか否かで、生体が維持できるかの大きな問題に関わって来る。

 実際に、雪解けの水で種子を育てると、発芽が早まるとか、野菜の成長がよくなるなどは、よく知られていることである。これはクラスターの大きさに関連があり、人体においても、吸収し易いと言う状態こそ、健康に繋がる条件と言えるのである。したがって、健康を維持すると云うことを考えれば、出来るだけ吸収のよい水を摂るべきなのである。
 ところが、クラスターはただ小さければよいと云うものではない。

 健康によい水や美味しい水というのは、その内部に溶けている物質だけによって決まるのではなく、液体の水の構造によるものだと考えられている。つまり、よい水とは、健康によいミネラル分が豊富であると云うことである。

 水は生命の源である。したがって、水は人類が地球上に登場する以前から存在していた。地球上に生命を育んで来たのは、「水」であった。生きとし生けるものにとって、水は無条件に安全で、美味しいものでなければならなかった。また、この条件があったからこそ、生命は生命活動を続けて来たと言える。

 しかし一方で、生命が生きるのに困難な状態も生まれ始めている。いま地球上には人間だけでも、60億人以上もいる。1999年には60億人
(1999年10月12日にはついに60億人を突破)、更には2050年頃には89億人を突破すると予測されている。こうした過密状態の地球では、完全に純粋状態で、安全で自然な水などは望むべきもなくなりつつある。自然で美味しい水というのは、年々減り始めている。美味しくて自然の水がゼロとするならば、人類文明の発展に反比例するように、本来の水の美味しさは加速度的にマイナスへと向かっている現実がある。
 この根本原因には、浄水の方法が変ったことが挙げられる。

 かつて、人間の排泄する屎尿が有機肥料としてエコロジカルに循環活用された時代、水の循環と活用は、極めて健全に近いものであった。しかし、農薬や洗剤などに使われる合成化学物質は、日増しに蓄積量を殖し、現代社会に見るような、高濃度で有害性の強いこの時代においては、水道水も自然に近い状態ではなくなり、不味ばかりではなく、人体に有害な状態になり始めている。
 こうした現状を過去に振り返れば、日本ではこうした現状が50年前程から顕著に象
(あらわ)れ始めていた。こうしたことも、偏には、水を綺麗(きれい)にする濾過(ろか)方式が変ったことが直接的な原因である。



●水が訝しくなっている現象

 多くの日本人は「水とは何か」ということを忘れている。そして、未だに「水と安全はタダ」という概念が頭から脱け切れないでいる。
 こうした錯覚に陥るのは、日本人にとって、水が余りにも身近な存在であり、「分かりきった」こととして水と接して来たことに問題があるようだ。そして実は、水を理解しない固定観念と先入観が、水に対する理解度を大きく疎外しているように思える。

 つまり誰「水」について、一歩深く突っ込んで質問すると、殆どの人が応えられないと言う状態にあるのである。それは水と言う、何も難しい化学式を持ち出すまでもなく、日本人にとって、大半の人の殆どは、水について全く知らないと言うのが実情のようだ。

 水の実体は、まず「形がない」と言うことである。
 「水は方円の器に随
(したが)う」という言葉があるように、水と言う物質は、如何なる器(うつわ)に入れても、如何様にも変化するのである。しかし、一旦こぼして、地面に失えば再び戻ることはない。水とは、そんな性質を持った物質なのである。
 それは「覆水
(ふくすい)盆に返らず」の俚諺(りげん)でお馴染みだろう。

 また、水は長期間放置すれば、自然に蒸発して跡形すらとどめなくなる。蒸発すれば空気中に、水蒸気として存在するが、蒸発した水を再び許
(もと)の器に戻す事は出来ない。
 更に、水は空気に溶けるだけではなく、人間自身も、水を利用していろいろな食べ物を作ったり、飲み物を作ったりする。そして、水の中にはカルシウムが含まれ、ナトリウムやその他のミネラルなども含まれている。水とは様々な物質が溶け込んだ特異な物質であり、この中には鉄分すら溶け込んでいるのである。

 しかし、21世紀の此処に来て、水が訝
(おか)しくなり始めた。
 水はどんな物質をも溶かしうるものであるが、此処に来て、水蒸気が集まって雨になって降り注ぐ自然の循環の中で、今、問題になっているのが「酸性雨」である。
 酸性雨とは、大気汚染物質の窒素酸化物や硫黄酸化物が溶け込んで降る酸性の雨のことである。水素イオン指数が5.6以下のものを指す。しかし、酸性雨が降ると、土壌、森林、湖沼などに大きな被害を与えるようになる。

 地上における水は、雨として降った水が、地面に染み込んだり、あるいはいろいろな過程を経て、動植物を経由して間接的に、あるいは直接的に人間の口に運ばれ、体内に取り込まれて行く循環を持っている。水には複雑で、膨大な物質が含まれ、それが取り込まれて、人体では、それが「血液」として循環している。

 「水の惑星」と言われる地球は、大気を含めた地球全体の大自然構造の中で、偉大なる循環を果たして来たのであるが、生命体を育む水が、いま訝しくなり始めているのである。

 その元凶は何と言っても、物質文明が齎
(もたら)した「自然環境の破壊」であり、化学物質が横溢(おういつ)している科学技術一辺倒主義は、生命の根本である水に変化を与えて、大きく狂わせてしまったのである。そして、多くの水には、人体に有害な合成化学物質が混入され、これを現代人は飲食物として、飲用・食用しているのである。

 その上に、日本では高度経済成長に伴って、河川や湖沼には細菌や化学物質が増え始めている。これは水道と云う、公的なライフラインにとって大きな危機であり、伝染病などの回避の為に、大量の塩素が使われているのである。それは、まず防疫対策を重要視しているからである。

 また、こうした悪循環の中で、都市部の人口が爆発的に急増し、それを支える為に公的な水道には、更に大量の塩素が投入されるということが起こっている。都会人の生活が豊かになっていく背景には、水洗トイレや全自動洗濯機などの普及が挙げられ、また台所の排水口から流される化学物質入りの排水、更には、毎週のようにマイカーを洗車する人などがいる現状を考えれば、水が良好になる環境が何処にもないと言える。

 一方で、豊かで快適で便利な生活は、贅沢へと趨
(はし)る元凶を作り上げ、着飾り、装飾品をつけることが現代流の生き方となり、美容院に通う回数も増え、益々水の需要は高まり、その一方で水が健全に戻らない環境を作り出していると言える。

 工場や家庭では大量に消費され、捨てられる排水の総ては、屎尿や洗剤や様々な化学洗浄剤が混じり、更には有毒性の有機物によって汚染されている。その上、自然界で分解できない物質が地下を通して水源に流れ込み、これが蓄積されているのである。

 このような背景から、浄水場での水の濾過方式が変っていったのである。大量の水の需要に合わせる為の変化だとも言えるだろう。
 かつての水道水の濾過方式は、美味しい水から、より効率的な水へと変ってしまったのである。水道水が美味しかった時代は、緩速濾過方式で水道の水は賄われていた。ところが都市部の人口増加により、より効果的に濾過する、休息濾過方式が採用されるようになったのである。これには大量の塩素が使われる。

 こうして水源地は汚染され、急速濾過方式に公的な水道のシステムが変った為、日本の水道水は急速に不味くなり、更には発ガン性物質を含む、不味い水へと変化して、100%安全な水は皆無になってしまったのである。



●水の惑星

 本来、「水の惑星」と言われる地球には、これほど沢山の生命体が溢れ、そこに人類が登場して、喜怒哀楽の生活をすることが出来たのも、実は、水のお陰であった。水の循環が正しく機能しているからこそ、生き物は、「生きとし生けるもの」として、生命を全うすることが出来るのである。

 水は私達の眼で観
(み)れば、ごくありふれた物質であるが、地球と言う「水の惑星」の地球のシステムから考えると、水は生命体の基本的な「物差」であり、この物差が狂ってしまったのでは、生命は存続できなくなってしまうのである。この「物差」を、もう一度見直す必要があろう。

 地球が誕生したのは、今からおおよそ46億年前だと言われている。
 直径10キロメートルほどの小さな惑星が幾つも衝突し、やがて今日の地球の大きさぐらいになったと言われている。それに伴い、地球は徐々に過熱されて高温化され、火の玉のような状態で地球が誕生したと言われている。
 この時、地球と言う惑星内部には、水、二酸化炭素、窒素などが、大爆発と共に大気中に蒸発したと言う。

水の惑星・地球

 地球にはその頃、その他の惑星が次々に衝突し、こうした衝突が繰り返され、現在のような地球の大きさになったと言われているが、この時の地球は、大量の水蒸気と二酸化炭素が、当時の地球を覆っていたことであろう。

 地球を覆った水蒸気や二酸化炭素は、やがて地球に温室効果の役目を齎
(もたら)すことになる。つまり、地球に降り注がれた太陽エネルギーが、再び宇宙に放散することを防いでいたのである。地球に衝突する小惑星の数が激変してくると、マグマの渦巻く地球が、次第に冷えて行くようになる。
 更に、大気中の水蒸気は雨となって地表の降り注ぐことになる。また、この雨は地表を冷やし、それによって大雨を呼ぶことになる。この時、大雨は海を形成し始めたのである。そして大雨が地表を洗い流し、地表のミネラル分を海へと流し込んだのである。

 この頃の地表を溶かす雨の質は、まさに酸性の強い酸性雨であり、岩石などに含まれるミネラル分を海へ海へと洗い流して行ったのである。これにより、現在のような「海」を形成したと言われる。そしてこの時の海水温度は、約200度であったと言われている。初期の地球は、陸地も海も、まだ灼熱地獄の様相を極めていたのである。

原始地球と天体の衝突
過去の地球

 こうした地球から、生命が誕生したのは、今から約35億年前だと言われている。
 原始の海の中では、アミノ酸、核酸、塩基と云った生命体の原材料になりうる物質がそれぞれに出合い、また一方で、雷のような電気エネルギーが発生して、此処に初期の生命反応が起こったと考えられている。そして、この時の物質反応は、海水と言う、水を媒介したものであった。水と言う媒体が、生命と言う新しい物資体を誕生させたのである。

 原始の地球で発生した生命体は、人間を形づくるなどの高等生命体ではなく、生命進化の切っ掛けを作ったのは植物であった。モネラ界の下等な藍藻類のような原始植物
(下等藻類で原核生物)が、光合成をするようになって生命を組成したと言われている。これにより、地上には二酸化炭素が減り、酸素が増加したと考えられている。酸素の増加により、これまでの原始生命は酸素の毒により死に絶え、これに代わって登場したのが、酸素を利用してこれをエネルギー化する生物が登場して来るわけである。

 此処に登場した新種の生物は、酸素によってエネルギー代謝を実現した生物だった。この生物は効率良く動き回る生物だったのである。この時に登場したのが、脊椎動物だった。しかし、この当時の脊椎動物も、行動範囲は海の中に限られていた。

 その後、陸性化して、陸に上がったのが両生類だった。両生類は脊椎動物の一綱であり、魚類と爬虫類との中間に位置し、多くは卵生であるが、卵胎生のものも存在した。変温動物であり、皮膚は軟らかく湿って特性を持っている。更に四肢があって、前肢に2〜4指であり、後肢に2〜5趾を有する生命体であった。そして、その特徴は空気中で肺呼吸すると言うことだった。

 両生類の陸性化により、爬虫類が誕生し、その後に哺乳類の誕生をみた。更に哺乳類の進化は進み、ホモ・サピエンス
(Homo sapiens)が地上に現われたのは、今から数万年前の事であると言われている。こうして地球から生命体が派生したのは、総(すべ)て水のお陰であった。



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